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こまどり日記

老化

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2007/10/05

テレビをみていたら
ある詩人のことについて識者が対談をしていた。
「あめゆじゅ とてちて けんじゃ」の一節は妹にたいする思慕である、との会話。
あの詩人の
"永訣の朝”
の凛とした詩を読むたびに私は涙したことを思い出す。
エーとこの作者は“あの人あの人”
あれあれ、「雨にも負けず、風にも負けず・・・」の作者。

素朴な顔立ちも浮かんでいるのに 名前が出てこない。
作品名だけは 次々と浮かんでくる。
「銀河鉄道のよる」、「風の又三郎」、「注文の多い料理店」、
「どんぐりと山猫」にいたっては 小学6年生のときの国語の教科書にも
載っていて、小林先生が読んでくださった口調まで聴こえてくる。
そして、猫が立ち上がって歩いている面白い挿絵までが 突如浮かんでくる。
それなのに、どうしても作者の名前が思い出せない、え~と、石川啄木ではなかったし。

そんな自分に苛立ち、隣の部屋にいる 夫にきいてみた。
「雨にも負けず風にも負けず・・・」の作者はだれだったっけ、と。
夫も、しばし考えているが沈黙が続いたままである。
「いやね~、歳をとったら何でも二人で補って一人前なのに、あなたまで思い出せないなんて~」
と、私は八つ当たりをしていた。
やっとテレビの対談をしている方が「ミヤザワケンジ」と言ってくれて、
私達老夫婦は大きな声をあげて「そう、そう、宮澤賢治だった」と、胸をなでおろした。

歳をとると、人の名前が思い出せないとか、昔のことは覚えているが
最近のことは忘れやすい、というが まさに、私はそんな道を辿っている。
毎日何万個という脳細胞が ガラガラと音をたてて崩れていってるらしい。

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Commented by komadori2s at 2007-10-07 16:14
25歳さん、バンザ~イ!リンクできるようになりました。ありがとう!
これでブログも、すこし深味のあるものに なれそうです。
Commented by oss025 at 2007-10-07 23:46
パチパチパチ!(^_^)v
気持ちがのってくると、ひらめきも良くなりますね。

上の文中に記されているものは宮沢賢治の作品として余りにも有名ですが、
「永訣の朝」という詩は知りませんでした。
妹への惜別の気持ちが、辛く悲しい響きとなって聞こえてくるような切ない詩ですね。

人の名前が思い出せないのは日常茶飯事ですが、これが10年後、20年後には
どうなっているかと思います。
老化は誰しも通る路ですが、どんな老後が待っているのかというのは、誰にも
分からないことです。今を精一杯生きるしかありませんね。
Commented by eiji28e at 2007-10-08 10:04 x
4ヶ月前に白内障の手術を行いすっきりくっきりと見えるようになりましたが物忘れド忘れの方は進行が止まりません手術で止めることは出来ないものでしょうか(笑)
by komadori2s | 2007-10-07 15:33 | Comments(3)