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こまどり日記

藤原咲子さんの本を読んで

c0123031_0165039.jpg 2009/02/04(水)

ご両親が作家 新田次郎、藤原テイさんの お嬢さんが 藤原咲子さん。
「国家の品格」などの著書でも人気のある 数学者でエッセイストでもある
藤原正彦さんは次兄である。
正彦さんのエッセイのなかで 妹は自閉症であるというような箇所を以前、私は読んだ記憶があった。

咲子さんの著書 「父への恋文」、「母への詫び状」を読んでみて
たしかに中学生のころまではあまり喋らなかったらしい。
が、それは不思議にも1歳のころの 戦地から引き揚げ時の 過酷な体験を体が記憶していたらしい。
それが母への反抗となり 咲子さんを苦悩させていたようだ。
母テイさんの書いた 当時ベストセラーにもなった 「流れる星は生きている」 に詳しくかかれている。

全編に流れる咲子さんは 繊細である。
父親から
「お父さんが死んだらね、作家新田次郎はこんなふうに原稿を書いていたって、しっかり作品に残すのだよ」
と、子供の頃から 文章指導をうけていた。
父娘の あたたかで深い愛情に包まれた絆には 仄々としたものを感じる。
妹咲子さんからみた 次兄正彦さんが おもしろく描かれている。
例えば
父新田次郎氏が小説の題名を決めるときには
かならず子供である家族みんなに相談をして、一番よいのを採用していたそうである。
その時は ほとんど正彦さんの提案が採用されたそうだ。
『「八甲田山死の彷徨」も正彦兄の提案ですよ、父の本の題名はほとんど 正彦兄ですね』
『正彦兄は お喋りなんですよ』
『私のは ひとつも採用されませんでしたね』

それから、「藤原正彦は世界一の数学者だ」と いうような落書きを家じゅうのいたるところにかいてあったそうだ。あの、凛々しい正彦氏が、と思うと 私はおかしかった。
あれほど気丈な母、藤原テイさんも晩年には 認知症になり
咲子さんのやさしい保護のもとで すごされたようだ。
読み終えてみて この藤原一族の先祖からの優秀な DNAが
脈々と引き継がれてきていることに 敬意を表した。

藤原咲子さんのこと
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Commented by nonko-mn at 2009-02-05 21:38
親子でもほんのチョットの食い違いや勘違いで何が起きるか判らないよね。私も読ませていただいていて我娘次女の事が頭の中を行きつ戻りつしていました。
時代が違うから内容は違っていても次女とは中々上手く行かなかったなぁ。
Commented by こまどり at 2009-02-06 08:05 x
nonkoさん、そう、そう、どこの家庭にもあるんだよ。こまどりはね、母親がつよかったから、咲子さんの気持ちがよくわかるんですよ。
Commented by 旅男 at 2009-02-06 19:40 x
ブログ読んで書評としても面白く、「父への恋文」読みたくなりました。テイさん最後は認知症になったんですね、知らなかった。人生いろいろあるものですね。
Commented by nonko-mn at 2009-02-06 22:46
テイサンだから子供3人連れて帰国出来たんだよね。
今の娘達がこんな環境になったらどうだろうか。
私だって判らない。明治大正は強いね
Commented by こまどり at 2009-02-07 08:17 x
旅男さん、面白いと読んでいただければ 本望です。ありがとうございます。咲子さんからみた あたたかな家族の様子が とてもいいです。
Commented by こまどり at 2009-02-07 08:22 x
nonko さん、う~ん、あの「流れる星はいきている」を、もう一度読んでみたくなりましたよ。でも、人間ってしたたかでもあり、また神秘的でもあり、人間ばんざ~い!!って 気持ちです。
by komadori2s | 2009-02-04 00:18 | 読書 | Comments(6)